2021.01.21(木)
- コラム
神式のご葬儀ってどういうもの
神式(神道)は古くからある宗教です。
仏式の死生観のように、三途の川を渡り
極楽浄土へ向かうという考えはせず
故人の魂は「神葬祭」の後
家の守護神(氏家)として
一族を守る存在になると考えられています。
臨終から一家の守護神として祭られるまでの
すべての儀式が神葬祭と呼ばれます。
神式の葬儀では、香(こう)ではなく
榊(さかき)を使います。
ですから、仏式の「焼香」はなく
「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を
行う事が基本になります。
神社を葬儀の式場にすることはありません。
自宅あるいは専門の葬祭会館に神職を招き
儀式を執り行います。
故人を安置した後
「納棺の儀」
「通夜祭」
「遷霊祭(せんれいさい))」
と続きます。
その間に、氏神や近くの神社に
故人が死亡したことを告げる
「帰幽奉告(きゆうほうこく)の儀」
出棺までの朝夕に食物を供える
「柩前日供(きゅうぜんにっく)の儀」
墓所を祓い清める
「墓所祓除(ぼしょばつじょ)の儀」
などがあります。現在では、かなり
簡略化しているところもあります。
主な儀式は、仏式と同様に
「通夜祭」
「遷霊祭」
を死亡の翌日に行い
その次の日に
「葬場祭」があります。葬場祭は
仏式の葬儀・告別式にあたる儀式です。
火葬場では神職が祭詞を奏上し
参列者が玉串を捧げる
「火葬祭」を行った後遺体を火葬します。
※地域により異なります。
すぐ埋葬する場合は「埋葬祭」が続きますが
最近は50日後の「五十日祭」で
埋葬することが多いようです。
火葬や埋葬をして自宅へ戻り「帰家祭」
神職や関係者の労をねぎらう
「直会(なおらい)」で終了となります。